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アートと島旅で満たされたい ~2022年は瀬戸内国際芸術祭イヤー~

画像1_赤かぼちゃ 【赤かぼちゃ】
直島「赤かぼちゃ」/草間彌生

 

 

存分にアートを楽しめる環境が戻ってきた

2022年のゴールデンウィークは3年ぶりに行動制限が求められない大型連休でした。楽しみのために気兼ねなく外出できる、そんな開放的な気分を味わった人も多いのではないでしょうか。

一時は休館などが相次いだ美術館でも、感染予防対策を講じた上で展覧会が開催されるようになり、ようやく芸術文化が日常に戻ってきた、という感じを受けます。

長いあいだ自粛生活を続けてきたこともあり、人々の「アートに触れたい、感じたい、楽しみたい」という欲求は高まっているようで、美術館の来館者も増加傾向にあるようです。気になる展覧会や作品展に足を運び(もちろんしっかりと感染予防対策はしつつ)、なにかと疲弊しがちな情勢をひととき忘れて、心を癒す豊かな時間を取り戻していきたいものです。

 

 

【高松港】
出典:瀬戸内国際芸術祭2020公式サイト / https://setouchi-artfest.jp/visit/official-tour/

 

 

3年に一度の現代アートの祭典
「瀬戸内国際芸術祭2022」が開幕

この時期、アート作品を気兼ねなく楽しめる旅先としておすすめしたいのが、瀬戸内海の島巡りです。 ベネッセのミュージアムや草間彌生の赤かぼちゃ、地中美術館などがある直島はおなじみですが、そのほかにも瀬戸内の島々にはさまざまなアート作品が点在します。アート好きなら一度は訪れてみたい、憧れのエリアでもあります。

さらに今年は、3年に一度開かれる「瀬戸内国際芸術祭2022」が開催されています。新たな作品も追加されているので、過去に訪れたことがある人も新しい作品との出会いを楽しめる絶好の機会です。

 

ー「瀬戸内国際芸術祭2022」とはー

3年に一度、香川・岡山の12の島々と高松港、宇野港を舞台に開催される現代アートの祭典。5回目となる今回は新作・旧作合わせて214作品を展示。春、夏、秋の会期中には、各所でさまざまなイベントやワークショップなども開催され、全国から多くの人が訪れます。

「海の復権」をテーマに掲げ、瀬戸内の美しい景観とそれぞれの地域の歴史や文化を踏まえ、アートや建築を通じて地域の再生を目指したこの催しは、「瀬戸芸(せとげい)」の呼び名で親しまれています。

 

春会期:4月14日(木)〜 5月18日(水)
夏会期:8月 5日(金)〜 9月 4日(日)
秋会期:9月29日(木)〜11月 6日(日)
オフィシャルサイト: https://setouchi-artfest.jp/

 

 

【フェリー】
出典:Guidoor Media 瀬戸内国際芸術祭と瀬戸内海の島めぐりPart1 / https://www.guidoor.jp/media/setogei-setonosimameguri-1/

 

 

船に乗り、島を歩いてアートに出会う 穏やかで刺激的なエンタメ体験を

キラキラと輝く青い海、大小の島々の間を行き交う船。眩しい日差しと吹き抜ける潮風が心地よく、ゆったりとした島時間の中をのんびりと歩くーーー。

その場所に行くだけでも心地いい島旅になりそうですが、そんなシチュエーションでさまざまなアート作品に出会う体験は、私たちの心に刺激や驚き、面白さや楽しさを与えてくれそうです。美術館やギャラリーでは決して味わうことのできないこのアート体験こそ、この瀬戸内の島アートの魅力と言えそうです。

12の島と、起点となるふたつの港を中心に展開されるアート作品は、とても1日で見て回ることはできません。旅の計画を立てる前にお目当ての作品をピックアップし、どの島を巡るのかスケジュールを立てることが大切です。

ここでは代表的な作品や新作を中心に紹介します。

 

 

【直島(なおしま)】
●The Naoshima Plan 「住」/三分一博志

 

【The Naoshima Plan「住」】
出典:Tokyo Art Beat / https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/setouchi-artfest-20220413-report

 

直島の地理や風土、暮らしをリサーチして建設されている長屋。風・水・光を感じさせる空間は秋会期に完成状態を公開。

 

 

●直島銭湯「I♥︎湯」/大竹伸朗

 

【直島銭湯「I♥︎湯」】
出典:Benesse Art Site Naoshima / https://benesse-artsite.jp/art/naoshimasento.html

 

カラフルでポップな外観が目を引く銭湯は実際に入浴することもでき、まさにアートに“浸かれる”スポット。番台ではオリジナルのグッズも販売されている。

 

 

●ベネッセハウス ミュージアム

 

【ヴァレーギャラリー】
出典:瀬戸内国際芸術祭2022 / https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/naoshima/445.html
撮影=森山雅智 Copyright of Yayoi Kusama

 

美術館とホテルが一体となった施設は安藤忠雄によるもの。ミュージアムとギャラリー、屋外に多くの展示があり、直島では外せないスポット。草間彌生の「ナルシスの庭」(写真)を展示するヴァレーギャラリーなど、新しいアート施設もオープンした。

 

 

●地中美術館

 

【地中美術館】
出典:nesse Art Site Naoshima
撮影=森山雅智 Copyright of Yayoi Kusama / https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/naoshima/445.html

 

瀬戸内の風景を損なわないよう、地中に作られた美術館。クロード・モネの睡蓮シリーズとあわせて、光の美しさを取り入れたアートなど、安藤建築のなかで目にする作品は格別。

 

 

【豊島(てしま)】
●島キッチン/安部良

 

【島キッチン】
出典:島キッチン / http://www.shimakitchen.com/

 

空き家を再生して作られた飲食店は、食とアート、人とをつなぐ出会いの場。東京・丸の内ホテルのシェフのアドバイスのもと、地元のお母さんたちが作る料理やデザートは、地域の旬の食材を使用。

 

 

●海を夢見る人々の場所/ヘザー・B・スワン+ノンダ・カサリディス

 

【海を夢見る人々の場所】
出典:Tokyo Art Beat / https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/setouchi-artfest-20220413-report

 

島の南側に位置する甲生地区の「どんどろ浜」と呼ばれる浜辺に登場した新作。オーストラリアを代表する現代芸術家と建築家のユニットによる作品。

 

 

【女木島(めぎじま)】
●女木島名店街

 

【女木島名店街】
出典:瀬戸内国際芸術祭2022 / https://setouchi-artfest.jp/all-news-megijima/detail-blog-198.html

 

島内に商店がひとつしかない小さな島に新たにできた女木島名店街。ガラス造形作家で漁師でもある柳建太郎による「ガラス漁具店」(写真)や文筆家・五所純子の「リサイクルショップ複製遺跡」など12の店がオープン。作品を購入することもできる。

 

 

【男木島(おぎじま)】
●生成するドローイング -日本家屋のために2.0-/村山悟郎

 

【生成するドローイング】
出典:瀬戸内国際芸術祭2022 / https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/ogijima/380.html

 

前回の芸術祭での作品である築90年の元商家の2階をアップデート。男木島で育つ植物や貝をモチーフにした壁画が部屋の中を埋め尽くす。

 

 

【小豆島(しょうどしま)】
●ダイダラウルトラボウ/伊東敏光+広島市立大学芸術学部有志

 

【ダイダラウロトラボウ】
出典:小豆島を楽しむ〜島楽ブログ〜 / https://ameblo.jp/shodoshima1/entry-12740508324.html

 

小豆島南端の三都半島でくつろぐ巨人。高さ9.5m、全長17mのその体は、島で使われなくなった石垣や瀬戸内海で集められた流木、廃船などを組み合わせて造られている。

 

 

●ヒトクサヤドカリ/尾美大輔

 

【ヒトクサヤドカリ】
出典:Tokyo Art Beat / https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/setouchi-artfest-20220413-report

 

今にも動き出しそうなリアルな巨大なヤドカリが住みつくのは貝殻ではなく民家。琉球の創世神話から着想を得たのだとか。

 

 

芸術祭の会期中でなくても楽しめる
瀬戸内のアート×自然×文化

まだまだ、ここでは紹介しきれないほど多くの魅力的な作品が鑑賞できる「瀬戸内国際芸術祭2022」。会期中にはチャーター船を使って効率よく作品巡りができるツアーもあります。 また、常設展示の作品も多いので、混み合う会期を避けて、人の少ないシーズンオフに訪れても十分に楽しめます。

「東洋のエーゲ海」とも呼ばれる青い海と島々、そして現代アートを満喫するアートな島旅に出かけてみませんか?

 

 

 

記事公開:2022年5月16日

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